アフターダーク

アフターダーク

アフターダーク

村上春樹強化期間。ていうか、1年間未読のまま積んであったんだけど、東京奇譚集を読んだついでに読んでみた。
物語の最後、夜が明けていく描写を読んでいて、この物語は「何かが再生する物語」なのだろうなあ、と思った。夜明け、というのは何か新しいものが生まれたり、夜の間動かなくなっていたものが再生する時なのだ。
物語はそこで終わっているのだけど、本当の物語はそこから始まるのだ、と思った。
ただ、なんか、村上春樹らしくないと言えばらしくない。それはたぶん「私たち」で表現される読者を誘導する視線という新しい表現方法に違和感を覚えるからなのかもしれないけれど。ちょっと読むのに戸惑ってしまった。
ああ、登場人物の魅力は相変わらずですねえ。