医者というバクチ打ち

帝王切開で出血死、福島県立病院の医師逮捕
まあ、記事からだけでは事のホントの真相は分からないので、分かる範囲で思ったこと。
現在、医療をやっていく上で「ここまでは犯罪でない」「ここからは犯罪である」という線引きが非常に曖昧なんですよ。実際この件でも「無謀なケースだった」という意見と「やむを得ないケースだった」という両論が繰り広げられているようですし。そういった線引きが曖昧なままに、結果が悪かったからといって「ハイ逮捕」と言われても、それはどうなんだ・・・と、思います。

それなら、どうしたら逮捕されずに医療行為を続けることができるのでしょう。誰か教えてくれよ。その答えを誰かが保証してくれない限り、医療者は不安におののきながら医療を続けることになります。結果至上主義の医療だったら、それはもう医者のモチベーションは間違いなく下がります。ハイ。医療者はバクチをやっているわけではないのです。好きで悪い結果を出そうとする医者って、どれくらいいるんだってことで。

しかし、実際に産婦人科常勤一人の病院に勤めていて、時々帝王切開の助手を務める僕としては、とても身につまされる話です。常位胎盤早期剥離の助手やった時なんて、手が震ったもんなあ。それでも淡々とオペを続けた産科の先生は尊敬してます。