本当はちがうんだ日記

本当はちがうんだ日記

本当はちがうんだ日記

最近お気に入りの穂村弘のエッセイ集。
穂村氏は一生懸命でマジメなんだけど、ちょっとまわりとズレててそのたびに自責したり、トラブルを引き起こしたり。なんだかその「報われなさ感」が読んでいてなんつーか、面白いわけですよ。いや、こういうのって他人の不幸は密の味、っていうのに通ずるものがあるのかもしれませんけど。
しかし、この作者はちょっとしたどうでもいい日常を切り取るのが上手だと思う。エッセイストって、「取り上げる話題」という素材で勝負する人と、その素材の料理の仕方で勝負する人がいると思うのですが、この人の書くエッセイは素材もよし、調理法もよしで、なかなか非凡な才能を持っているのではないか、と思ってしまいましたことでありますことよ。
あと、こういうちょっとダメな男の人に群がる女の人って、絶対いると思ったのは僕だけではないはず。