電車と汽車と列車

給油忘れ、列車が雪中で立ち往生…乗客10人凍える
なんか、この「乗客10人凍える」という表現、いいわー。
まあ、鉄道が電化されていれば決して起こらないトラブルなんだろうな。
高校時代、僕の地元ではJRは電化されていなかった(今もされてないけど)。JRで通学する生徒は僕の高校の中では少数派であり、また、JRは田舎を走っているという理由だけで、JR通学者は「田舎者」のレッテルを貼られ、「JRer(ジェイアーラー、と読む)」というわけのわからん名称を付けられ、蔑視されていたのである。
で、そういう差別を受けていたからかそうでないかは定かではないが、JR通学者はあるこだわりを持っていた。それは決してJRの列車のことを「電車」と言わないことである。電化されていないのだから当然「電車」という表現は間違いであり、じゃあなんと表現するかというと、「汽車」と呼んていたのである。
逆に、並行して走る近鉄は電化されていたため、JRerの人たちからもそうでない人からも「電車」と呼ばれていた。ほんのささいなことではあるが、そこにJRと近鉄を差別化することで自らのアイデンティティーを保とうとするJRerの意地がそこにはあった。
そんなJRerも悩むときがあった。英語の和訳のテストの時である。「train」という単語は、さしものJRerも思わず「電車」と訳してしまいそうになるのである。英語のtrainには電車と汽車の明確な区別がない。だからどっちでもいいんだけど、まあ普通だったら電車って訳すんだろうけど、でももし電化されてないなら電車って訳すのは間違いだ、でも問題文読んでもその鉄道が電化されてるかどうかなんてわかりゃしないし、うーん困った。そんなJRerが解答用紙に書き込んだ答え。
「列車」
うん、間違ってない。
そんな僕もJRerだったんだけどね、わひゃー