内科本道、外科外道

上の記事に関連して思い出した言葉。
どこかの本に書いてあったんだけどなあ。とりあえずぐぐってみる。
http://plaza.rakuten.co.jp/sekkourou/diary/200405190000/
http://www2g.biglobe.ne.jp/~aviation/drearlam.html の真ん中あたり
http://www2.ncc.u-tokai.ac.jp/v-kouza/www/no3.html のⅡ.B
書いてあることが本当かどうかはともかくとして。外科医と内科医は発祥が違うんですね。

外科と言えばそりゃ手術が花形ですが、それだけで外科医の仕事が終わるわけではありません。僕が「外科の仕事してるな」と感じるのは手術をしているときくらいであり、手術が終わって術後管理が始まると、少ない内科の知識を駆使して患者さんを診る、ということになってくるのです。術後発症する合併症、たとえば糖尿病、呼吸不全、敗血症などなど、外科医の僕らが診ることになるのだけど、疾患自体は内科のものです。
他にも、日本では術後再発した悪性腫瘍の患者さんの化学療法を外科医がやっていることが多いですが、海外では「腫瘍内科医」がやっているところが多いそうで、言われてみると化学療法なんて「薬で病気を治す」治療なので内科か外科かと言われると内科の領分に違いないのです。
そういった意味だけでもないのですが、結局外科医である僕らも内科的な知識というのは当然持っているにこしたことはないし、むしろ持っているべきである、と僕は思っています。
結局、冒頭の「内科本道、外科外道」という言葉は、僕の中では「結局医療をしていく上で基本となるのは内科的知識なのだから、外科医だからと言って内科的知識をおろそかにしてはいけない」という戒めみたいなものだ、と解釈しているのです。
それでも、僕はやっぱり本道より外道を歩くのが好きな天の邪鬼なのです。