秋の風

昨日は中秋の名月でした。
たまたま家の駐車場でふと空を見上げたらそこにまんまるのお月様がいらっしゃっいました。せっかくなので、お月見なんてオシャレなモノではないんですが、そこにしばらく立って、月をボーっと眺めていました。
気がついたら夏はあっという間に終わってしまったようで。季節の移り変わりのなんとせわしないことか。夜の風も、夏の空気のように身にまとわりつくようなことはなく、月を見上げる僕の体を心地よく通り過ぎていくのです。
僕はこの初秋の夜の空気というのが大好きで、ふらっと夜の散歩に出かけてしまったりするくらいなのですが、それはどうも子供の頃の記憶みたいなものが影響しているような気がするんだなあ。
小学生や中学生の頃、ちょうどこの時期に運動会やら文化祭の準備を始めて、学校に遅くまで残ってみんなでワイワイと楽しく作業をやっていた記憶とか。すっかり暗くなってから、友達同士でふざけながら帰った帰り道の記憶とか。運動会が近付くにつれて、匂いを強くする金木犀の匂いとか。
そんな運動会や文化祭といったイベントに向けた「ワクワク感」みたいなものを体が覚えていて、それが初秋の空気と関連づけられて僕の気持ちをたかぶらせているのではないかなあ、なんて考えてみたのです。まあ、学校行事が嫌いだった人もいるかもしれませんが、僕は基本的にそういった「学校のイベント」が大好きだったので。
そうでなくても、最近何かのふとしたきっかけで「子供の頃の記憶」を思い出すことが多くなりましたね。昔のCDをかけると、それをリアルタイムで聞いていたときのことを鮮明に思い出したり。どうも人生前向きに生きていない、という証拠かもしれないですね。あの頃に戻りたいなあ、という深層心理?ていうか、これって年を取ったっていうことなのかもね。はあ、しみじみしちゃうなあ。
そんなわけで10分くらい大好きな秋の風に吹かれながら月を眺めていたら、風邪をこじらせた(俺のアホ)。